わたしのホームベース
「信者は新たに家を建てる時は、ご神座はいいずれにするか、まずこのことより考えて後、床や座敷を考えるようにすれば、子孫も家も繁盛するなり」( 理1・佐藤範雄・15)
さて、唐突ですが、野球場の話をします。
公認野球規則では「本塁から投手板を経て二塁に向かう線は、東北東に向かっていること」が理想とされ、努力義務として定められています。
本場メジャーリーグのスタジアムは規定に沿って建てられているようです。
しかしここ日本では、わがまち伊勢の倉田山球場(ダイムスタジアム伊勢)、高校野球の聖地甲子園球場はじめ多くの球場は、その線が北から南にとられているのです。規定に沿っているのは、日本では広島カープの本拠地マツダスタジアムしかないようです。
その日米の違いの理由は単純です。日本の場合、プレーヤーができるだけ太陽光線に目を射られないようにとの教育的観点からそのようになっているようです。対してアメリカでは、観客を日差しから守るためにそのような向きになっているのです。興行的観点からみればそれも正解です。時々、選手が眼の下に墨のようなものを塗っているのはそのためなのですね。ちなみに、左投手のことをサウスポーといいますが、西南西に位置をとると、左投手の投げる手は南側から出てくるからだそうです。
ついでながら、日差しや天候に影響されないドーム型球場を調べてみたら、各ドームすべて別方向になっていました。大都市ですから、地下鉄や商業施設とのアクセス等から、そこではそれが最適な向きなのでしょう。
そのようなわけで、ホームベースの位置は考え方しだいで様々ですが、なんといっても、野球場をつくるには先ずホームベースをどこに置くかを決めなければならないことがわかります。建ててしまってから「さて、ホームベースは何処に置こうかな」では話になりません。
家庭に置き換えれば、神様がホームベースです。
建築に限らず、何事も我が力だけでしようとするのは、ホームベースのない野球場のようなものです。子育ての事やいろいろなことで悩むことがあろうかと思いますが、まず神様に心を向け、お礼の心を土台にそこからのことを考え、決めて行くことが、おかげをいただく道なのです。